噛み合わせの悪さは、歯並びや親知らず、虫歯の治療、他にも、寝ている間に歯ぎしりや食いしばりをしてしまう、頬杖をつくなどの不自然な姿勢を取る習慣があるということが原因になっていることがあります。
特に姿勢に関しては、環境が変わって起こることも少なくありません。例えば、デスクワークが増えて間違った姿勢で長時間過ごしてしまう、妊娠をしたことで普段の姿勢が変わったなどです。ゆがんだ姿勢で長時間を過ごすと、下あごの位置が微妙にずれていて、噛み合わせに影響するとされています。ずれた噛み合わせのまま食事をすると、噛む力が不均一になってしまい、あごだけでなく、肩や首にも負担を掛けてしまいます。ひどい場合には耳鳴りやめまいなどの症状が出ることもあるそうです。また、噛むことは瞬発力にもつながります。何か瞬間的な力を出す時に、人は自然と奥歯を噛みしめることがあります。特にスポーツ選手など、瞬発力が必須になっている人は、歯の治療に気を遣っているそうです。力を出すときに噛むということは、噛む力がなければ力を出しにくくなります。
また、噛み合わせが悪いことで、歯の寿命を縮めてしまうことも考えられます。逆に、歯のバランスが悪いことで噛み合わせの悪さにつながることもあるそうですので、歯の治療と合わせて顎の治療も行っていかなくてはなりません。
噛み合わせは、数ミクロンレベルのズレであっても少しずつ大きくなっていき、最終的には体に悪影響を与えてしまいます。無意識の癖や習慣から引き起こされることも多いため、自覚症状を持ちにくい部分とも言えます。何か影響が出てから治療を行うのではなく、定期的な健診を行い早期の発見に努め、悪い癖を正していく必要があると言えるでしょう。